(2014/06/07掲載日)
(2020/05/06更新日)
目 次
一種のステイタスだったかもしれません
日本の景気が右肩上がり中の昭和40年代頃だと思いますが、少しずつ暮らしが豊かになり、殺風景だった家の中の自室とか居間に「いつか読む」との思いと並行して棚飾り用に買ったのが高価な百科事典でした。
もちろんその時はまだインターネットがない時代、何かを調べるには重宝した方もみえると思いますが、結局は殆どの方がページを開いていないという状況が多いはずです。
いつか読む
「いつか読む」と思いながらと存在していたはずのそれが今になって邪魔もの扱いになり、世代が変わってきた今、各家庭からドンドン放出される時代になっております。
今はネット時代、家のパソコンだけではなく、各自いつでもどこでも、スマホ、タブレット等で検索してピンポイントで簡単に情報とか知識を得ることが出来る時代になっています。
ネット上のフリー百科事典
そうそう、ネット上のフリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」というものもあります。
このような状況の今の時代、特に、紙の「百科事典を買う」という発想はまずしないはずです。
もし、買うなら、DVDのものを買うかもしれません。
話が少しそれますが、
では、日本美術全集・世界美術全集は?
これもまた百科事典とほぼ同じで、今となっては、重くてかさばるだけのものとなってしまいました。(特殊な美術全集類は除きます)
小学館の世界美術大全集(東洋編,西洋編)
あ!そう言えば、小学館から約20年前に出た、世界美術大全集(東洋編,西洋編)だけは今でも需要があります。
(※西洋編は、2018年現在、値下がり激しくなりました(-_-;))
東洋編は今のところ喜んで買取しております。
ではでは、日本文学全集・世界文学全集は?
ワクワク、ドキドキしながら読みふけった作品もあると思いますが、これも今では棚飾り用に変身している場合が多いです。
住宅事情の事もありますが、本を棚飾り用にする時代は既に過ぎ去っているんですね。
そして私の知る限りでは、そもそも新刊でこういうものが出ていないという事は、もはや文学全集なるものに需要がないということでしょうか。
各出版社も商売ですから需要があれば文学全集を出版しているはずです。
そうそう、一部の個人全集では高値で売買されているのは有ります。
最後に
圧倒的に多くのお電話頂くのは上記です。
実は古本屋としてこのような事を書くのを迷ったのですが、こういうのはどうして古本屋は引き取ってもらえないのかという理由をご理解して頂ければ、お電話でのお問い合わせ、または、古本屋が家にきてからお互いがっかり、なんて事を避けることが出来るのではないかとの思いで書いてしまいました。
引退後ならまだしも、今現役の古本屋としての商いを狭くするような上記文は失格かもしれませんね。(-_-;)